定期検診で歯周病の早期発見・早期治療を
このような症状がある方は、
- 歯ぐきが
赤く腫れている - 歯ぐきが
以前より 下がっている - 歯を磨くと
歯ぐきから 血が出る - 起床時に
口の中が ねばつく
歯周病とは？
初期段階では歯ぐきからの出血程度の症状ですが、進行すると歯を支えている歯槽骨が徐々に溶け、最終的には歯がぐらついて抜け落ちてしまいます。
さらに、歯周病は糖尿病、心疾患、誤嚥性肺炎などの、全身の病気とも関連していることがわかっています。
気づかないうちに進行してしまう場合もあるため、予防や早期発見・早期治療が非常に重要です。
歯周病セルフチェック
以下のチェックリストに当てはまる数が多いほど、
お早めにご相談ください。
- 歯磨きの
刺激で 歯ぐきから 出血する - 歯ぐきの
色が 赤っぽい - 起床時に
口の中が ねばねばしている - 歯ぐきが
下がって 以前より 歯と歯の すき間が 広がった - 歯ぐきが
腫れて 歯との 境目が 丸くなっている - 歯ぐきが
ブヨブヨしている - 口臭が
強いと 指摘された - 以前より
歯の根元が 露出しているように 感じる - 硬い
食べ物を 噛みづらい - 歯が
ぐらつく
歯周病の原因
歯垢は繁殖した細菌の塊で、歯と歯ぐきの間の溝である「歯周ポケット」に蓄積していきます。
この歯周病菌が作り出す毒素によって、歯ぐきをはじめとする歯周組織に炎症が生じます。
したがって、毎日の歯磨きによるセルフケアと、歯科医院での定期的なケアによる歯垢や歯石の除去が、歯周病の予防と治療において重要となります。
全身疾患との関係
具体的には、糖尿病、心疾患、脳血管疾患、動脈硬化などが発症・重症化しやすくなり、妊娠中の方の場合は早産や低出生体重児の出産のリスクも上昇します。
また、誤嚥によって歯周病菌が肺に入り込むと誤嚥性肺炎の原因にもなります。
歯周病の進行
歯周病は段階的に進行します。
できるだけ早期に気づけるように
健康な歯ぐき
歯磨きや歯周検査による刺激を受けてもかんたんには出血しません。
歯肉炎
歯磨きの際に歯ぐきから出血するようになります。
歯周ポケットの深さは2～3mm程度で、この段階で適切なケアを行わないとさらに進行してしまいます。
歯周炎（軽度）
歯周ポケットは4～5mmと深くなり、歯ぐきだけでなく歯根膜や歯槽骨といった組織の炎症も始まります。
歯周炎（中度）
歯周ポケットの深さは4～6mmです。歯槽骨は半分近くまで溶かされ、歯がぐらつきます。
歯周炎（重度）
歯周ポケットは6mm以上まで深くなり、膿の量が増えるため口臭もさらに強くなります。
歯の根元が露出し、歯は今にも抜け落ちそうな状態になります。
歯周病治療の流れ
歯周病治療の基本は、歯周病を引き起こす
進行度によっては
ここでは、
検査
歯周ポケット検査
プローブと呼ばれる細長い器具を用いて歯周ポケットの深さを測定し、歯周病の進行度を検査します。炎症による出血の有無も確認します。
レントゲン検査
歯の根っこや歯槽骨の状態を確認します。気になる症状がなくても、2〜3年に一度はレントゲンを撮影するとよいでしょう。
カウンセリング
患者さまに合わせた治療計画をご提案しますので、ご不明な点がありましたら遠慮なくお尋ねください。
初期治療
この2つをあわせて行い、歯垢や歯石をできるだけ取り除くことが重要です。
ブラッシング指導
毎日の歯磨きで歯垢を効果的に除去するための歯ブラシの選び方、ブラッシング方法、デンタルフロスや歯間ブラシの使い方などを丁寧に指導します。
スケーリング
スケーラーという器具を用いて、歯の表面に付着した歯石を落とす処置です。歯石は歯垢が石灰化して硬くなったもので、自宅での歯磨きでは落とすことができません。
進行した歯周病の治療
フラップ手術（歯周外科治療）
初期治療だけでは改善が見られない歯周病に行われる手術です。歯ぐきを切開し、歯の根についた歯垢や歯石、歯周病菌に感染した組織を取り除きます。
レーザー治療
レーザー光を照射して歯周ポケット内の歯石や歯垢を除去し、殺菌する治療法です。歯ぐきの治りを早める効果も期待できます。
メンテナンス・定期管理
症状が改善した後も、定期的なメンテナンスによって歯周病の再発を防ぎ、健康な状態の維持に努めましょう。
歯周病の予防法
歯周病を予防するため、
ブラッシングを丁寧に行う
デンタルフロスや歯間ブラシも併用して、歯ブラシだけでは届かない場所まで歯垢を除去しましょう。
定期メンテナンスに通う
定期的に歯科医院へ通院し、歯科検診とクリーニングを受けましょう。
禁煙する
歯周病と診断された方はもちろん、今は歯ぐきが健康な方も予防のために禁煙しましょう。
